AC長野パルセイロ・レディース

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AC長野パルセイロ・レディース
原語表記 AC長野パルセイロ・レディース
呼称 AC長野パルセイロ・レディース
愛称 パルセイロ / AC長野
クラブカラー   オレンジ、  ネイビー
創設年 2000年
所属リーグ WEリーグ
ホームタウン 長野県長野市須坂市中野市
飯山市千曲市坂城町
小布施町高山村山ノ内町
木島平村野沢温泉村信濃町
小川村飯綱町栄村佐久市[1]
ホームスタジアム 長野Uスタジアム
運営法人 株式会社長野パルセイロ・アスレチッククラブ
代表者 日本の旗 今村俊明
監督 日本の旗 廣瀬龍
公式サイト 公式サイト
テンプレート(ノート)サッカークラブPJ

AC長野パルセイロ・レディース(エーシーながのパルセイロ・レディース、英語: AC Nagano Parceiro Ladies)は、日本長野県長野市須坂市中野市飯山市千曲市坂城町小布施町高山村山ノ内町木島平村野沢温泉村信濃町小川村飯綱町栄村佐久市ホームタウンとする、WEリーグに所属する女子サッカークラブである。

概要[編集]

2000年に大原学園系列の専門学校のひとつ、大原スポーツ公務員専門学校サッカー専攻科女子サッカーコースの生徒や教職員を中心としたサッカークラブ大原学園JaSRA女子サッカークラブとして設立され、2003年度から2009年度までは大原学園の名で日本女子サッカーリーグに所属していた。2009年シーズン終了後、当時北信越フットボールリーグ1部に所属していたAC長野パルセイロの女子チームとしてクラブ移管を行いクラブ名がAC長野パルセイロ・レディースとなった。

2020年10月15日2021年から発足するWEリーグへの参入が承認された[2]

歴史[編集]

大原学園JaSRA[編集]

2003年
森下聖二総監督のもと北信越リーグでの連続優勝、全日本女子サッカー選手権大会での活躍などにより、日本女子サッカーリーグに加盟。初年度は一次リーグ(東日本リーグ)で苦戦を強いられ5位に終わったが、決勝リーグ(下位リーグ)、「2004 L1参入チーム決定戦」でそれぞれ1位(リーグ戦の全体では第7位)となり、翌年のL1入りを決めた。
2004年
リーグ戦を通して1勝も挙げられず(2分12敗)最下位となり、L2リーグに降格することになった。
2006年
TASAKIペルーレFCなどから選手を補強。シーズンを無敗で終え(15勝6分勝ち点51)ディビジョン2で2位となり入れ替え戦に進出。ディビジョン1の7位となったスペランツァF.C.高槻との入れ替え戦に勝利し、ディビジョン1昇格を決める。
2007年
ディビジョン1初勝利を挙げるものの、2勝2分17敗で再び最下位となりディビジョン2に降格することになった。
2009年
7勝4分10敗の成績で5位。シーズン終了後、当時北信越フットボールリーグ1部に所属していたAC長野パルセイロの女子チームとしてクラブ移管を行うこととなった。それに伴いクラブ名がAC長野パルセイロ・レディースとなる。

AC長野パルセイロ・レディース[編集]

2010年
日本女子サッカーリーグ編成の見直しに伴いチャレンジリーグEASTに参加。4勝3分8敗の成績で6チーム中4位となるが、「なでしこリーグ準加盟」チームの中では首位であった(当時の規定でチャレンジリーグに参加し、なおかつ「リーグ準加盟」のチームは準加盟の中での成績上位2位までに入れば入れ替え戦に出場する権利があった。(ただし、当時イーストディビジョン所属の準加盟は長野Lと清水第八プレアデスの2チームしかないので本来なら2チームともなでしこ入れ替え戦出場は可能であったが、清水第八はイーストディビジョン最下位(6位)で、規定によりなでしこリーグ入れ替え戦は出場できずチャレンジリーグ入れ替え戦に回ったため、長野Lのみとなった)ため、なでしこリーグ入替戦を戦うが、敗退。チャレンジリーグへの残留が決定した。
2011年
2勝2分11敗の成績で5位。この年限りで4年間チームを率いてきた椚が監督を退任。
2012年
勝又透が監督に就任。東西の区分けがなくなったチャレンジリーグでは2勝4分16敗の成績で参加12チーム中11位となり、チャレンジリーグ入れ替え戦に臨むこととなった。名古屋FCとの入れ替え戦ではホーム・アウェイともに勝利しチャレンジリーグ残留が決定した。
2013年
勝又が監督を退任。U-20サッカー日本女子代表コーチであった本田美登里が後任の監督に就任。スフィーダ世田谷FC内山朋香など10名の新加入選手を加え、過去最大の25人編成となった。チャレンジリーグでは9勝1分12敗の成績で参加16チーム中11位。
2014年
横山久美池ヶ谷夏美などを獲得し、チャレンジリーグでは13勝3分6敗の成績で参加16チーム中4位となる。皇后杯は予選で敗れた。
2015年
開幕から18試合無敗で首位守り、10月25日の愛媛FCレディースを6-0で勝利し、2007年以来8年ぶりになでしこリーグ1部復帰を決めた[3]
2016年
昇格1年目のクラブとしては過去最高位の3位、ホーム平均観客数はリーグ最多となる3,647人を記録[4]。開幕前に主将の坂本理保が「長野旋風を巻き起こしたい」と語った通り[5]、強豪クラブへの肉薄や劇的な逆転などによって、話題を集める結果となった[6]
2017年
7月1日、横山久美が1.FFCフランクフルトに期限付き移籍。
2018年
5月31日、横山久美が1.FFCフランクフルトとの契約満了に伴い、復帰[7]
2019年
シーズンを9位で終え、なでしこリーグ2部2位のセレッソ大阪堺レディースホーム&アウェイ方式による入替戦を行い、2戦合計1-1となり、アウェーゴールの差で2部降格が決定した[8]
12月6日、本田美登里が監督を退任[9][10]
12月14日佐野佑樹が監督に就任[11]
12月19日、横山久美がナショナル・ウィメンズ・サッカーリーグワシントン・スピリットに完全移籍した[12]
2020年
10月15日に開催されたWEリーグ理事会において、2021年9月に開幕する日本女子プロサッカーリーグ(WEリーグ)に参入することが決定した[13]
2021年
2月13日小笠原唯志が監督に就任[14]
2022年
5月27日、小笠原唯志監督が2021-22シーズン限りで退任し、田代久美子ヘッドコーチが2022-23シーズンから監督に就任することが発表された[15]
2023年
5月22日、契約満了につき田代久美子監督が2022-23シーズン限りで退任[16]、小笠原唯志レディースチーム強化担当も退任する[17]ことが発表された。
6月15日、廣瀬龍新監督の就任が発表された[18]

年度別成績・歴代監督[編集]

年度 チーム名 リーグ チーム数 試合数 勝点 リーグ順位 リーグ杯 皇后杯 監督
日本女子サッカーリーグ
15 2003 大原学園JaSRA女子サッカークラブ L・リーグ 13 18 27 8 3 7 7位 - ベスト8 日本の旗 種田佳織
(16) 2004 L・リーグ1部(L1) 8 14 2 0 2 12 8位 2回戦敗退 日本の旗 沖山雅彦
(17) 2005 L・リーグ2部(L2) 7 18 30 9 3 6 3位 2回戦敗退 日本の旗 種田佳織
(18) 2006 なでしこリーグ
ディビジョン2
8 21 51 15 6 0 2位 ベスト8
(19) 2007 なでしこリーグ
ディビジョン1
8 21 8 2 2 17 8位 GL敗退 ベスト8
(20) 2008 なでしこリーグ
ディビジョン2
9 16 25 7 4 5 4位 - 3回戦敗退 日本の旗 椚陽介
(21) 2009 8 21 25 7 4 10 5位 3回戦敗退
(22) 2010 AC長野パルセイロ・レディース チャレンジリーグEAST 6 15 15 4 3 8 4位 - 1回戦敗退|
(23) 2011 6 15 8 2 2 11 5位 (中止) 1回戦敗退
(24) 2012 チャレンジリーグ 12 22 10 2 4 16 11位 - - 日本の旗 勝又透
(25) 2013 16 22 28 9 1 12 11位 - 1回戦敗退 日本の旗 本田美登里
(26) 2014 16 22 42 13 3 6 4位 - 予選敗退
(27) 2015 なでしこリーグ2部 10 27 67 22 1 4 優勝 3回戦敗退
(28) 2016 なでしこリーグ1部 10 18 37 12 1 5 3位 GL敗退 ベスト8
(29) 2017 10 18 23 6 5 7 6位 GL敗退 ベスト8
(30) 2018 10 18 22 6 4 8 7位 GL敗退 ベスト8
(31) 2019 10 18 15 4 3 11 9位 GL敗退 3回戦敗退
(32) 2020 なでしこリーグ2部 10 18 28 8 4 6 5位 (中止)[19] 2回戦敗退 日本の旗 佐野佑樹
日本女子プロサッカーリーグ
2021-22 AC長野パルセイロ・レディース WEリーグ 11 20 21 5 6 9 7位 - 4回戦敗退 日本の旗 小笠原唯志
2022-23 11 20 21 5 6 9 7位 GS敗退 4回戦敗退 日本の旗 田代久美子
2023-24 12 GS敗退 5回戦敗退 日本の旗 廣瀬龍
  • 勝ち点は「勝ち3、引き分け1、負け0」
  • 2003年はシーズン名に「第○回」と表記されていたが、2004年からは西暦年で表記するようになった。
  • 予選(地区)リーグと決勝リーグを採用した2003年の成績は年間順位。チーム数は両地区の合計チーム数。
  • 2004年から二部制に移行。チーム数は所属リーグのみ。
  • 2012年は皇后杯北信越地区予選を棄権。

スタジアム[編集]

男子のチームと同じく南長野運動公園総合球技場(長野Uスタジアム)がメインでそのほかに長野県内各地のスタジアムを使用している。

なお南長野球技場は男子チームがJ2加盟に必要なスペックのスタジアムへの改修工事を実施することに伴う閉鎖のため2013年夏季より暫定的に佐久市にある佐久総合運動公園陸上競技場(2013年3月竣工)を本拠地とする同市との協定[20] が結ばれ、2013年はレギュラーシーズンのうちの2試合の主催試合を開催する。また南長野球技場の改修完成後も、女子チームは準本拠地としての位置づけで使用することも計画に入れている(男子チームについてはJリーグ開催のスペックが厳格であるため公式戦では使用しない)。

シーズン別入場者数[編集]

  • スタジアム欄の太字はホームスタジアムに登録されている競技場。
  • 入場者数の太字は、所属リーグ毎の歴代最多。
  • 入場者数の斜字は、所属リーグ毎の歴代最少。
  • 試合数および入場者数データはリーグ戦のみ。
シーズン 所属 合計
入場者数
最多入場者数 最少入場者数 平均
入場者数
試合数 ホームゲーム
開催スタジアム
動員数 相手 会場 動員数 相手 会場 リーグ戦 カップ戦
2010 チャレンジEAST 2,553 590 ac福島 南長野 218 日体FC 南長野 319 8 南長野(8) (開催無し)
2011 1,633 358 NORD 127 常盤木高 233 7 南長野(7)
2012 チャレンジ 2,398 407 ベガルタ 115 静産大ク 218 11 南長野(11)
2013 5,174 711 清水第八 290 愛媛FC 470 11 南長野(11)
2014 4,734 930 静産大ク 長野 177 福岡AN 佐久 430 11 佐久(8)、長野(2)、大町サ(1)
2015 なでしこ2部 17,569 3,828 愛媛FC 南長野 562 日体大F 1,351 13 南長野(9)、佐久(3)、長野(1)
2016 なでしこ1部 32,826 6,733 I神戸 2,127 新潟L 南長野 3,647 9 南長野(9) 南長野(3)
2017 21,793 4,275 I神戸 長野U 1,345 日テレ 佐久総合 2,421 9 長野U(7)、佐久総合(1) 長野U(4)
2018 21,150 3,492 マイナビ 1,630 浦和 長野U 2,350 9 長野U(9) 長野U(4)
2019 15,378 2,275 新潟L 1,083 マイナビ 長野U 1,709 9 長野U(9) 長野U(4)
2020 なでしこ2部 7,294 1,644 バニーズ 0[注釈 1] ちふれ 810 9 長野U(8)、佐久(1) (開催中止)[19]
2021-22 WE 11,750 1,957 東京NB 764 EL埼玉 1,175 10 長野U(10) (開催無し)
2022-23 10,832 1,807 I神戸 538 EL埼玉 1,083 10 長野U(10) 長野U(3)
2023-24 長野U(2)

ユニフォーム[編集]

ユニフォームの色
カラー シャツ パンツ ストッキング
FP(1st) オレンジ オレンジ
FP(2nd) グレー グレー グレー
GK(1st)
GK(2nd)
FP 1st
FP 2nd
GK 1st
GK 2nd

チームカラー[編集]

  •   オレンジ、 

ユニフォームスポンサー[編集]

掲出箇所 スポンサー名 表記 掲出年 備考
ホクト HOKTO 2016年- 2011年 - 2015年は背中
鎖骨 本久 本久 2018年- 左側に表記
長野都市ガス 長野都市ガス 2023年- 2016年 - 2023年は背中上部
背中上部 マナテック MANATEC 2023年- 2021年 - 2023年は鎖骨右側
背中下部 炭平コーポレーション 炭平 2023年- 2021年 - 2023年はパンツ背面
パンツ 公益財団法人倉石地域振興財団 栗田病院 栗田病院 2021年- 前面左側に表記
信濃毎日新聞 信濃毎日新聞 2023年-

ユニフォームサプライヤー[編集]

  • DUELO( - 2015年)
  • PENALTY(2016年 - 2021年6月、2022年7月 - [21]
  • X-girl(2021-22シーズン)[22][23]

歴代ユニフォームスポンサー年表[編集]

年度 鎖骨左 鎖骨右 背中上 背中下 パンツ前面 パンツ背面 サプライヤー
2016 ホクト 長野都市ガス PENALTY
2017
2018 本久
2019 なし みすずコーポレーション デンセンホールディングス 信濃毎日新聞 なし
2020 栗田病院 マナテック 炭平コーポレーション
2021-22 マナテック みすずコーポレーション 共和コーポレーション 栗田病院 炭平コーポレーション X-girl
2022-23 PENALTY
2023-24[24] 長野都市ガス マナテック 炭平コーポレーション 信濃毎日新聞

選手[編集]

出典[編集]

  1. ^ AC長野パルセイロ・レディース ホームタウン情報”. WEリーグ | Women Empowerment League. 2022年6月10日閲覧。
  2. ^ WEリーグ、11クラブの入会申請を承認”. JFA|公益財団法人日本サッカー協会 (2020年10月15日). 2021年4月29日閲覧。
  3. ^ パルセイロ・レディース V - 2015年10月26日 読売新聞長野版
  4. ^ ホーム平均観客数最多 AC長野レディース - 2016年10月24日 信濃毎日新聞
  5. ^ 1部昇格の長野・坂本主将「長野旋風を巻き起こしたい」 - 2016年3月14日 SANSPO.COM
  6. ^ 快進撃を続ける長野パルセイロ・レディース。昇格1年目の”長野旋風”とは? - 2016年5月10日 Yahoo!ニュース-個人-松原渓
  7. ^ なでしこFW横山久美、ドイツから1年で長野に復帰「ビジョンがあるからこその決断」サッカーキング 2019年11月19日閲覧
  8. ^ AC長野レディース2部に降格 入れ替え戦 アウェーゴールに泣く信毎web 2019年11月19日閲覧
  9. ^ 本田美登里監督 退任のお知らせAC長野パルセイロ・レディース公式 2019年12月6日閲覧
  10. ^ AC長野L本田監督退任 降格で引責 続投要請を辞退信毎web 2019年12月6日閲覧
  11. ^ 佐野佑樹氏 レディースチーム監督就任のお知らせAC長野パルセイロ公式 2020年1月8日閲覧
  12. ^ 横山久美選手 ワシントン・スピリッツへ完全移籍のお知らせAC長野パルセイロ公式 2019年12月19日閲覧
  13. ^ 日本女子プロサッカーリーグ(WEリーグ)への参入決定のご報告AC長野パルセイロ公式 2020年10月20日閲覧
  14. ^ 2021-2022シーズン新体制および選手背番号決定のお知らせAC長野パルセイロ公式 2021年9月29日閲覧
  15. ^ 小笠原唯志監督 退任のお知らせ ならびに、田代久美子ヘッドコーチの来季監督就任のお知らせ”. AC長野パルセイロ (2022年5月27日). 2022年7月3日閲覧。
  16. ^ 田代久美子監督 契約満了のお知らせ”. AC長野パルセイロ (2023年5月22日). 2023年5月22日閲覧。
  17. ^ 小笠原唯志レディースチーム強化担当 退任のお知らせ”. AC長野パルセイロ (2023年5月22日). 2023年5月22日閲覧。
  18. ^ 廣瀬 龍氏 監督就任のお知らせ”. AC長野パルセイロ. 2023年6月17日閲覧。
  19. ^ a b 2020プレナスなでしこリーグ1部/2部リーグ開催延期 および 2020プレナスなでしこリーグカップ中止のお知らせ”. 2021年2月28日閲覧。
  20. ^ 佐久でAC長野戦開催 球技場改修の間 協力協定結ぶ(信濃毎日新聞2013年1月24日付 同2月15日閲覧)
  21. ^ 2022-23シーズンより、新ユニフォームサプライヤーに『株式会社ウインスポーツ(PENALTY)』様 決定のお知らせ|インフォメーション|AC長野パルセイロ”. AC長野パルセイロ (2022年7月1日). 2022年7月2日閲覧。
  22. ^ ビーズインターナショナルと WE リーグが「オフィシャルサプライヤー」契約を締結 「X-girl」が WE クラブへユニフォーム提供”. WEリーグ | Women Empowerment League (2021年4月23日). 2021年4月23日閲覧。
  23. ^ 2020-2021シーズン WEリーグ公式戦着用ウェア「X-girl(エックスガール)」について|インフォメーション|AC長野パルセイロ”. AC長野パルセイロ (2021年4月23日). 2021年4月23日閲覧。
  24. ^ 2023-24シーズン レディースチーム・ユニフォームデザインの発表について”. AC長野パルセイロ (2023年7月21日). 2023年11月5日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]