MZモトラッド

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MZ RT 125 (2000~2008年)

MZモトラッド (MZ Motorrad- und Zweiradwerk GmbH エムツェット・モトーアラート・ウント・ツヴァイラートヴェルク、MZモーターサイクル・自動二輪車製造) は、かつて存在したドイツオートバイメーカーである。2009年以降の正式社名はMotorenwerke Zschopau GmbH (モトーレンヴェルケチョーパウ発動機製造) である。

概要[編集]

かつてはDKWと名乗っていたが(DKWの四輪部門はのちのアウトウニオン、現在のアウディに統合されている)、第二次世界大戦後はMZと名を変え、トラバントとともに東ドイツの代表的な工業製品だった。なかでもRT125ヤマハYA-1にも影響を与えたとされている。2ストロークエンジンの開発、中でも排気チャンバーの技術に強みを持ち、1950年代から60年代初頭にはエルンスト・デグナーを擁してロードレース世界選手権(WGP、現在のMotoGP)で活躍したが、1961年にそのデグナーが亡命してしまったことで西側に技術が流出したと言われている。

ドイツ再統一で安価な西側製品との競合にさらされたことから1991年に経営破綻。1992年MuZとして生産を再開、1999年には再びブランド名を元のMZに戻すが、欧州における排ガス規制の強化に伴い、強みであった2ストロークエンジンの使用が次第に困難になっていった影響などもあり、2008年に再び経営破綻する。翌2009年に、元MotoGPレーサーのマーチン・ウィマーラルフ・ウォルドマンがブランドの商標権を獲得し、電動スクーターメーカーとして再出発を図ったが、2012年に三度経営破綻し、再建に必要なスポンサーも見つからなかったため、翌2013年5月に経営再建を断念し歴史が途絶えた[1]

モデル[編集]

  • チャーリー - 電動スクーター。
  • RT125
  • 125M

脚注[編集]

  1. ^ MZ rescue fails - MCN・2013年5月17日

外部リンク[編集]