butaji
butaji | |
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出身地 |
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ジャンル | |
職業 | シンガーソングライター |
担当楽器 | |
レーベル | SPACE SHOWER MUSIC |
共同作業者 | |
公式サイト | butaji(ブタジ)|SPACE SHOWER MUSIC |
butaji(ブタジ)は、日本のシンガーソングライター、作曲家、作詞家。ソロユニットとして東京を拠点に活動する[6]。ライブでは弾き語りを始めバンド、デュオなどさまざまな形態で演奏する[7]。共作や楽曲提供にも盛んに取り組む他、トラックメイカーの荒井優作とのユニット・butasakuとしても活動している[8]。
経歴
[編集]幼少期、クラシック音楽に影響を受け作曲を始める[7]。最初に始めた楽器はバイオリンであり、中学からはアコースティックギターを手に取るようになった。大学時代にiBookを買ったのを契機に宅録に熱中するようになり、在学中にアルバムを3枚制作した。当時はあまり積極的に自分の音楽を広めていこうという意識は強くはなかったが、Myspaceを通じて海外からメッセージをもらった経験などが刺激になったという。[9]
「butaji」という名義の由来は学生時代のあだ名を縮めたもので特に深い意味はないが、この名前を使い始めた大学時代にアコースティックな音像に特化した曲を制作していたことから、いわゆるシンガーソングライター的なイメージと相反するようなネーミングを意図したといい、「自分の音楽を名前の印象だけで判断されたくない」という気持ちも込められている。[10]
友人であるバンド、ペンネンネンネン・ネネムズのスタッフを2012〜2014年頃に務める[11]。同バンドの作品に演奏やコーラスで参加。
2015年に1stアルバム『Outside』をリリース。
2018年に2ndアルバム『告白』を発表。
2021年に3rdアルバム『RIGHT TIME』を発表し、「APPLE VINEGAR - Music Award - 2022」を受賞した[12]。
同年にドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』主題歌「Presence」をSTUTSと共作[13]。同曲は第108回ザテレビジョンドラマアカデミー賞ドラマソング賞[14]、東京ドラマアウォード2021主題歌賞を受賞した[15]。
2022年にはドラマ『エルピス-希望、あるいは災い-』のエンディングテーマ「Mirage」をMirage CollectiveにおいてSTUTS、長澤まさみ、YONCE(Suchmos)、長岡亮介、ハマ・オカモトらと共に制作。同曲で12月23日(金)、『ミュージックステーション』に出演した。
活動形態
[編集]- butaji(ソロ)
- butaji(バンドセット) - Gt.樺山大地/Ba.山本慶幸/Key.坂口光央/Dr.岸田佳也
- butasaku - butajiとトラックメイカー荒井優作からなるユニット[8]。
- 青い果実(aokaji) - METEOR、KYN、butaji からなる3人組ユニット[16]。
- 喝采 - ソーシキ博士、butaji、伊藤暁里(Taiko Super Kicks)からなるテキストサイト。飲み歩きながらの3人の雑談が記録されており、時折イベントも開催されていたが、現在はこの形態での活動は休止している。
- はかブタラジオ - 喝采のうちソーシキ博士とbutajiを基本メンバーとして行われるラジオ。2022年2月17日まで毎週木曜日20時にYouTubeなどを通して放送されていたが、2月27日の「喝采アウトドア報告会」を一つの結実として、現在は定期的な放送を休止している。
- 遠い街 - butajiが作曲と歌唱、テクノラップバンド「チミドロ」のリーダー・ スズキナオが作詞を行うユニット。
ディスコグラフィー
[編集]スタジオ・アルバム
[編集]発売日 | タイトル | レーベル | 規格品番 | 収録曲 | 備考 | |
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1st | 2015年8月 | Outside | P-VINE | PCD-93935 | 全10曲 | ジャケットのアートワークは、山頂から見える福島第一原子力発電所と常磐自動車道を映した写真の切り抜きを基にして、イラストレーター我喜屋位瑳務に依頼し描かれたものである。[17] |
2nd | 2018年7月 | 告白 | P -VINE | PCD-24743 | 全9曲 | |
3rd | 2021年10月 | RIGHT TIME | SPACE SHOWER MUSIC | PECF-1186 | 全10曲 | |
2022年04月 | PEJF-91040 (LP盤) | |||||
4th | 2025年3月 | Utsukushigaoka | - | 全7曲 |
その他のアルバム
[編集]発売日 | タイトル | 名義 | レーベル | 規格品番 | 収録曲 | 備考 |
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2013年9月 | シティーボーイ☆ | butaji | - | - | 全10曲 | 自主制作盤のアルバム。震災以降、元通りになっていく東京の様子に感じた不信感や軽薄さへの皮肉がアルバム名へ象徴的に込められている。ある種の自己回復力であったとしても、何となく元通りになっていく都会の無神経さに対する警鐘という気持ちを制作当時は強く持っていた。[18] |
2018年1月 | AOKAJI | 青い果実 | VYBE MUSIC | 4526180436515 | 全11曲 | METEOR、KYN、butaji からなる3人組ユニット「青い果実」のアルバム。 |
2022年3月 | forms | butasaku | RIGHT PLACE / JET SET (JPN) | JSLP184 | 全11曲 | トラックメイカー荒井優作とのR&B/ambientユニットbutsakuのアルバム。 |
2022年12月 | Mirage | Mirage Collective | SPACE SHOWER MUSIC | PECF-5006 | 全11曲 | STUTSがプロデュースを手掛ける音楽集団「Mirage Collective」によるドラマ主題歌。 |
2022年12月 | forms Remixes & Covers | butasaku | - | - | 全12曲 | 前述「forms」に多数のミュージシャンが参加したリミックス・カバーアルバム。 |
シングル・EP
[編集]発売日 | タイトル | 名義 | レーベル | 規格品番 | 収録曲 | 備考 |
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2013年6月 | 四季 | butaji | - | - | 全5曲 | 自主制作盤のEP。 |
2015年7月 | 探偵物語 | 入江陽とbutaji | P-VINE | PCD-4632 | 全6曲 | 歌謡ソウルシンガー入江陽とポップマエストロbutjaiによる共作EP。 |
2018年12月 | 膝 | 遠い街 | KOTOSARA PUBLISHING | KTSR-001 | 全3曲 | butajiが作曲と歌唱、テクノラップバンド「チミドロ」のリーダー・ スズキナオが作詞を行うユニット「遠い街」の1stEP |
2019年12月 | 中央線 | butaji | butaji | BTJ1001 | 全2曲 | |
2021年1月 | acception | butaji | FRIENDSHIP | - | 全2曲 | |
2021年4月 | free me | butaji | SPACE SHOWER MUSIC | - | - | |
2021年7月 | picture | butasaku | Right Place | - | - | |
2021年12月 | in my brain | butasaku | Right Place | - | - | |
2022年2月 | atatakai | butasaku | Right Place | - | - | |
2022年12月 | silver lining(tofubeats Remix) | butasaku | Right Place | - | - | |
2023年2月 | everywhere | butaji | SPACE SHOWER MUSIC | - | - | |
2024年6月 | True Colors | butaji | SPACE SHOWER MUSIC | - | - | METの制作途中だったというトラックに、butajiとSSW・Flower.farが「セクシャリティ、そしてナショナリティを越えた自由」をテーマにそれぞれの自由な解釈をメロディとリリックに落とし込んだ1曲[19]。 |
2024年7月 | stay here | butasaku | Right Place | - | - |
映像作品
[編集]- 2015年
- ”サンデーモーニング”ミュージックビデオ公開。
- ストリートライブ映像「Light 2015.12.27」がYoutubeに投稿される。
- 2016年
- ”EYES”ミュージックビデオ公開。監督は五十嵐耕平。
- 2018年
2020年
- 10月8日に"抱きしめて"のMusicVideoを公開。
2021年
- 1月27日に"acception"のリリックビデオを公開。
- 9月15日に"free me (Rearranged by tofubeats)"のMusicVideoを公開。
2022年
- 8月1日にアルバム“RIGHT TIME"より"calling"のMusicVideoを公開。
2023年
- 8月23日にシングル"everywhere"のMusicVideoを公開。
2024年
- 2月28日に"けもの"のライブ映像を公開。
- 7月11日にシングル"True Colors"のMusic Videoを公開。
配信企画
[編集]2020年友達とのビデオ通信
[編集]이랑(イ・ラン)・折坂悠太らと行った、韓国と日本の回線を繋いだライブ配信企画。
Second Thoughts
[編集]コロナ禍を機に開始された配信企画。通常のライブとは違い、演奏に加えて様々な趣向を凝らした演出や企画が行われる[21]。
「second thoughts #1」2021年2月11日配信。
「second thoughts #2」2021年2月27日配信。
「second thoughts #3」2021年3月13日配信。オリジナルTシャツを刷る企画がライブと並行して行われる。
「second thoughts #4」2021年4月11日Live配信。インタビューと写真撮影と演奏が同時進行で行われる画期的な構成となっている。
文筆活動
[編集]寄稿
[編集]「今ここにいない人のために」…2020年4月発行「Borderland Books 01/2020 April Issue/void in the spring 穴のあいた春」 アートブックの出版レーベル「TISSUE PAPERS」によるテキスト中心のリトルプレス。[22]
イベント
[編集]遠い街
[編集]2025年6月26日に東京・高円寺にある本屋「蟹ブックス」にて、「『butazine Vol.2』完成記念!butajiとスズキナオの「遠い街」トーク〜四国ツアーとはなんだったのか〜&butajiミニライブ」を開催。
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ 渡辺裕也『美声を操る音楽家・butaji、家から抜け出しその歌を全ての街へ』(インタビュアー:渡辺裕也)、CINRA、2015年8月28日 。2024年1月9日閲覧。
- ^ パリッコ (2019年7月9日). “シンガーソングライター・butajiさんの暮らす街「駒込」【教えて!あなたの街の飲み心地】”. SUUMOタウン. リクルート. 2024年1月9日閲覧。
- ^ “入江陽とbutaji、大谷能生も魅了した歌謡ソウル歌手と気鋭ポップス・メーカーがコラボEPをリリース”. Billboard JAPAN. 阪神コンテンツリンク (2015年6月18日). 2024年1月9日閲覧。
- ^ a b TakakuDaiki『「僕がポップスを作る理由はそこにある」 butajiの最新作『RIGHT TIME』が探る、対話の可能性』(インタビュー)、TURN、2021年10月7日 。2024年1月9日閲覧。「石橋英子やtofubeatsら盤石のゲスト・ミュージシャンと共にフォーキーなサウンドからバンド・アレンジ、エレクトロニクスまで自在に操りながら...」
- ^ a b “butajiと荒井優作によるアンビエントR&Bユニット、butasakuの1stアルバム「forms」が本日リリース”. Qetic (2022年3月16日). 2024年1月9日閲覧。
- ^ アーティスト情報 P-VINE
- ^ a b “butaji(ブタジ) | SPACE SHOWER MUSIC”. SPACE SHOWER MUSIC (スペースシャワーミュージック). 2023年11月20日閲覧。
- ^ a b 天野龍太郎「butasakuの〈良いことの報せ〉――butajiと荒井優作のアンビエントR&Bユニットが初アルバム『forms』をリリース」『Mikiki』タワーレコード、2022年3月18日。2023年12月17日閲覧。
- ^ “美声を操る音楽家・butaji、家から抜け出しその歌を全ての街へ | CINRA”. www.cinra.net. 2025年5月18日閲覧。
- ^ “美声を操る音楽家・butaji、家から抜け出しその歌を全ての街へ | CINRA”. www.cinra.net. 2025年5月19日閲覧。 “その頃の僕はアコースティックな音像に特化した曲を作っていたんですけど、そこでそういうシンガーソングライターっぽい名前にするのが嫌だったんですよね。むしろその音像と相反するようなネーミングの方が、今後の活動もやりやすくなるんじゃないかなって。自分の音楽を名前の印象だけで判断されたくないという気持ちも強かったから。”
- ^ “Podcast #479/【ゲスト】butaji|radioDTM”. radioDTM (2018年8月22日). 2025年2月20日閲覧。
- ^ “APPLE VINEGAR - Music Award -”. APPLE VINEGAR - Music Award - 2022. 2023年11月20日閲覧。
- ^ 実験的なドラマの主題歌はどう作られた?STUTS×butajiが語る、共作の妙(2021年11月24日)、BRUTUS、マガジンハウス、2023年11月20日閲覧。
- ^ “第108回ドラマアカデミー賞”. ザテレビジョンドラマアカデミー賞. ザテレビジョン. 2023年11月20日閲覧。
- ^ “「大豆田とわ子」の「Presence」が東京ドラマアウォード主題歌賞、STUTSが喜びのコメント”. 音楽ナタリー (株式会社ナターシャ). (2021年10月27日) 2023年11月20日閲覧。
- ^ “3人組ユニット「青い果実」って何者? HIPHOPやシティポップが融合した名盤”. KAI-YOU.net | POP is Here . (2018年2月5日). 2023年11月20日閲覧。
- ^ “美声を操る音楽家・butaji、家から抜け出しその歌を全ての街へ | CINRA”. www.cinra.net. 2025年5月18日閲覧。 “自分のイメージを伝えようと思って、我喜屋さん(我喜屋位瑳務。イラストレーター)に朝日新聞の切り抜きを見せたんです。それは、山頂から見える福島第一原発を撮った写真だったんですね。そこに映っている常磐自動車道が、ものすごく印象的だったんですよ。この道路はそれぞれの街を結んでいるんだなって。”
- ^ “美声を操る音楽家・butaji、家から抜け出しその歌を全ての街へ”. 2025年5月19日閲覧。 “震災以降の、なんとなく元通りになっていく都会の様子が、僕はものすごく軽薄だと感じていたんです。それはそれで自己回復能力として正しいのかもしれないけど、あのどんどん記憶が薄まっていく感じがものすごく無神経に思えたんですよね。『シティーボーイ☆』はそこに対する警鐘……なんて言うと、さすがにちょっとおこがましいのかもしれないけど、あのアルバムを作ったときはそういう気持ちが強かったです”
- ^ “butaji × Flower.far × MET、「自らを愛する喜び」を称えるコラボ曲“True Colors”配信” (2024年6月26日). 2025年3月24日閲覧。 “3者のコラボ作となる本作は、METの制作途中だったというトラックに、butajiとSSW・Flower.farが「セクシャリティ、そしてナショナリティを越えた自由」をテーマにそれぞれの自由な解釈をメロディとリリックに落とし込んだ1曲。butajiはバイセクシャルであることをカミングアウトして以降、LGBTQ+のシーンにコミットしているアーティストでもある。Flower.farも以前付き合っていたというLGBTQ+のパートナーとの経験を経て、自ら考える見解や愛を歌で表現している。「プライド月間(Pride Month)」である6月に届けられた、「自らを愛する喜び」を称える新たなアンセムになりそうな作品となっている”
- ^ “butaji、新作より五十嵐耕平が手がけた「I LOVE YOU」MV公開 曽我部恵一、磯部涼らからのコメントも - Spincoaster (スピンコースター)” (2018年7月13日). 2025年4月26日閲覧。
- ^ “second thoughts #1, by butaji”. butaji. 2025年6月3日閲覧。
- ^ “『穴のあいた春|void in the spring』 | 本屋B&B powered by BASE”. 本屋B&B. 2025年6月3日閲覧。